ことこと煮こんだ何か

どうしようもない日々

鞘師卒業、そしてかのんちゃん卒業、

鞘師の卒業宣言は、あまりに前触れも何もなく、誰にとっても突然の衝撃でした。アイドル適齢期とも言える高校生のセンターエースが、あと数ヶ月でいなくなる。わたしにとっては初めての「アイドル人生の最初から最後までを見届ける」メンバーとなりました。

この宣言は本当にショックでしたし、もうちょいうまい送り出し方あったんじゃない?とはいまだに思っていますが、鞘師が卒業することについては結構すぐに納得することができました。鞘師にとって一番大事なものはやっぱりダンスで、歌うことにプライドはあっても執着はあまりなさそう、というのは感じ取っていたから。歌はあくまでダンスに、パフォーマンスに付属するものというか。もちろん個人の勝手な想像ですが。

で、そのダンスをこれ以上一気に磨き上げようと思うのなら、留学はおいておくにしても卒業は避けられなかった。ダンスを、ダンスだけを求めるには、アイドルは忙しすぎるし他にやることが多すぎる。将来のことを考えれば、タイミング的にもギリギリだったでしょう。


そして、かのんちゃんに対しても同じ考えを抱いています。

これも前に書いた気がするんですが、かのんちゃんがなりたかった・やりたかったものはあくまでアイドル、ひいてはモーニング娘。であって、芸能人ではなかった。そして芸能界に属した後も、根本的にそのスタンスが揺らぐことはなかった。芸能界への執着は、ほぼなかった。

そんなかのんちゃんだから、将来を考えたときに芸能界以外の進路を思い浮かべ、選ぶことは、まったく意外ではない、というかやっぱりか、という気持ちが大きいです。アップフロントに残るかは現時点では微妙ですが、少なくとも事務所に言われるまで普通に退所するつもりだったみたいだし、一般人として生きていくなら、高校卒業は大きすぎるキーポイントです。


かのんちゃんが卒業を考え始めたのは鞘師卒業を知る前とのことですが、鞘師の発表を聞いて衝撃の次に思ったのは「ああ、ならかのんちゃんも遠くないな」ということでした。同い年の同期、という立ち位置だけではありません。彼女たちには、未来の自分に必要なもの、そしてそのための選択肢がはっきり見えていたのです。

将来が見えていることが偉いのではありません。長く続けることを否定するわけでもありません。でも、17歳できっぱりと自身の道を覚悟して選び抜いた2人を、わたしは心からすごいなあ、と尊敬しています。